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准看護師の給与・待遇

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 「准看護師は、正看護師と比べて給与が低い!」こうした声を良く聞きます。そして、10年間の転職サポートの経験からしても、これは間違いありません。一方で、「どのくらい低いのか?」という点に、正確に答えられる人もそう多くはありません。

 「いまの職場は、正看護師との差が激しすぎるから転職したい」こうした理由で転職を考える准看護師の方に多くお会いしました。ただ「差が激しい」というのは、だいたいの場合、「以前の職場」との比較でそう思われているケースがほとんどです。

 ところが、7対1の導入以来、正看護師と准看護師の待遇の差は、さらに大きくなっています。「以前の職場」に戻ったとしても、残念ながら以前ほどの収入を得られない可能性が高い。つまり、いまの職場が悪いのではなく、時代の流れで差が大きくなってしまったと見ることできます。

 ここでは、具体的なデータを見ながら、准看護師の給与・待遇について考えていきましょう。

・准看護師の平均給与
人事院による平成26年度の職種別民間給与実態調査からの引用です。

■准看護師
平均年齢:45.4歳
平均月給:300,489円
この金額には、残業代・夜勤手当・通勤手当が含まれています。
比較のために、正看護師についても見てみましょう。
■正看護師
平均年齢:36.9歳
平均月給:350,084円
 正看護師の方が平均年齢で8歳程若く、平均月給で5万円程高いです。 年齢に関しては「新設の看護学校・看護学部が増え、昔に比べて正看護師を目指す人が増加した」ために、正看護師には若い方が多いと言えるでしょう。  給与に関しては「管理職の給与が、平均を押し上げている」という点も注目です。前ページで解説したとおり、准看護師は正看護師に比べて管理職になることが圧倒的に難しい制度となっています。。  看護師長・看護部長という役職に就くことで、給与は大きく変わります。実際には、どの程度変わるのでしょうか?管理職のデータも見てみましょう。
■看護師長
平均年齢:47.5歳
平均月給:425,038円
■看護部長(総看護師長)
平均年齢:54.9歳
平均月給:517,250円
 管理職になることで正看護師と比べても給与が月10~15万円。年間120~180万も違うことがわかります。さらに、准看護師と看護師長は平均年齢でみると2歳程度の差しかありませんが、平均月給は12.5万円もの差があります。これは、なかなか大きい!  資格の差は頭では分かっていても、現場で働く立場から見ると、業務内容に大きな違いがあるようには思えない点に、准看護師の不満が集中しているように思います。特に、経験を積んだベテラン准看護師の方からすると、若手の正看護師にあっという間に給与で抜かれるのは面白くないのでしょう。気持ちは分かる気はしますよね。。
・准看護師の給与の特徴
新卒時代から、給与があまり上がりません。
一般的なホワイトカラーの場合、年齢とともに基本給が上がっていくことが一般的です。
しかし、看護職は年齢が上がるにつれて、上昇率が横ばいになっていきます。「寝たきりカーブ」という名前で呼ばれる問題です。これは准看護師に限らず、看護師全般の問題なのですが、准看護師は特にその傾向が強いと言えます。
・准看護師の給与が低い原因
 准看護師の給与が正看護師に比べて低く設定されているのは、病院が給与の設定を下げているからです。設定を下げている理由は、病院の収入源が看護基準をもとに構成されているからです。 看護基準とは、「看護師の配置基準」の略称です。患者数に対して何名の看護師を配置しているかによって病院は医療保険から診察報酬を申請し、それが病院の収入となります。  「7対1」と言ったほうが、分かりやすいかもしれません。これは、7名の患者に対し1名の看護師という配置をするということです。1名の看護師がより少ない患者を見ることで手厚い看護業務ができているとみなし、病院は高い報酬を得ることができます。看護基準時に計算されるのは正看護師の人数であり、准看護師は看護助手、介護師と並び計算に含まれません。正確には、一定ルールの元に准看護師も算入されるのですが、厳しいルールが設けられています。つまり、診療報酬のルール自体に「正看護師を優遇せよ!」と書いてあるわけです。  ただし、病院のタイプにより、「どれだけ優遇されるのか」は大きく異なります。このことを頭に置いておくと、准看護師の方は「正看護師との給与の差が小さい」病院を探すことができます。
・准看護師の給与が高い病院
 単純に、「急性期病院以外」になります。  急性期病院は、診療報酬の関係で正看護師をより重視します。  一方で、療養型病院・精神病院などは、急性期病院と比較すると正看護師の人数が重視されません。つまり、准看護師が活躍するフィールドが広いのです。このタイプの病院でも、正看護師の給与の方が高いことには変わりはありませんが、急性期病院に比べると差が小さい。つまり、准看護師の給与水準が高いわけです。
・准看護師がより高い給与をもらえる職場
しかし、「もっと給与が欲しい!」そう考える准看護師には、次のような選択肢があります。  それは、「社会福祉法人」が運営する介護施設を選ぶことです。  まず、医療と介護を比較した場合、介護のほうが准看護師の活躍できる余地が大きいと言えます。医療には診療報酬が、介護には介護報酬が適用されるのですが、高水準の医療行為が要求されるのは、もちろん医療になります。よって診療報酬が基準となる場所では、高いスキル・知識をもつとされる正看護師が、より優遇されるわけです。一方で介護においては、求められる医療レベルがそこまで高くはないので、介護報酬における正看護師と准看護師の差も小さいと言えます。このような理由で、まず「介護施設」をオススメします。  さらに、なぜ「社会福祉法人」なのかをご説明しましょう。 社会福祉法人は、特別養護老人ホームの運営母体に多く見られます。ほかの法人格と比べて公的な要素が高い、少し特殊な法人。その経緯から、年功序列的に毎年基本給が少しずつ上昇する給与体系をとっている法人が多いようです。看護師は「寝たきりカーブ」、つまり「経験年数が長くなると、給与が上昇しにくくなる」傾向があると指摘しましたが、社会福祉法人ではそれが発生しづらいのです。  ここで注意が必要なのは、「転職した時点では、必ずしも高給与ではない」点です。逆に転職時には、給与が下がるかもしれません。ただ、一般の病院などと比べると、経験年数に応じてずっと給与が上がることで、気づくと良い給与になるのです。  転職サポートをしていたころ、長い目で見て収入を増やしたいとお考えの准看護師さんには、良くオススメしていました。公的要素が強いせいか、仕事自体もそれほどハードではない施設が多いのも一つの魅力かもしれません。

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