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看護師人材紹介会社の使い方

看護師の人材紹介会社の仕組み、メリット・デメリット

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 ここ10年間で看護師の転職手段として、人材紹介会社が一般的になりました。以前であれば、人材紹介会社の存在や役割自体を知らない看護師さんのほうが多かったのかもしれません。会社数も一気に増え、サービスの多様化も進みました。数が増えただけに、その中身はさまざま。良い紹介会社を選ばないと、ひどい目にあいかねません。

 以前、お会いした看護師さんからこんな話を聞きました。地方出身で二度目の転職をお考えのAさん。最初の転職で東京に出てきたものの、あまりにも忙しいので転職を考えていらっしゃいました。いまの病院は忙しいことで有名な病院。「なぜ、この病院を選んだのですか?」と聞いたところ、「急性期で寮のある病院は、都内でここしかないと言われたので。。」とのこと。「え??」と驚く、私。都内で寮のある急性期病院は、パッと思いつくだけで20以上はあるはず。この紹介会社は楽をしたいために、こんなウソをついたのでしょう。

 さすがに、今ではこんな紹介会社もないでしょうが、ここでは紹介会社選びのポイントや、メリット/デメリットをまとめましたので、参考にしてください。

人材紹介会社の仕組み

 サービスとしては有名になっても、紹介会社の仕組みは意外としらないもの。ここでは、その仕組みを簡単にご説明します。

 人材紹介会社を通じて看護師が病院・施設に転職すると、年収の一定割合を手数料として受け取ることになります。年収の15~20%が相場です。年収500万であれば、75~100万が紹介会社の手数料になります。「なんだ?紹介会社ぼろもうけじゃない!?」とお怒りになるかもれません。ところが、意外に儲からないのですね、これが。転職を考える看護師さんに、インターネットや電話経由で登録してもらうことから仕事がスタートするのですが、そのための広告費がバカにならないのです。看護師さん1名登録のために、5万円前後かかると言われています。しかも、実際に転職をサポートできる看護師さんは10名に1名ほど。

 つまり、50万円広告費をかけて、ようやく1名の転職をサポートできるかどうか。しかも、転職した看護師さんが短期間で退職した場合には、一部を返金しなければなりません。意外に大変なのです。。

 こうしてみると、紹介会社にとって看護師さんは、お客さんであると同時に「商品」でもあるわけです。このあたりが転職アドバイザーの面白いところでもあり、バランスのとり方が難しい部分でもあるのです。

 転職アドバイザーも人ですので、「良い転職をサポートしたいな」と純粋に思います。一方で営業マンとして「今月の業績どうしよう・・・」と頭を悩ませもします。若いアドバイザーだと短期的な業績ばかりに目が行ってしまい、看護師さんの希望に沿わないような強引なアドバイスをするケースも見てきました。ところが不思議なことに、そういったスタンスのアドバイザーは結果として業績が上がらないのです。そりゃそうですよね、興味のない求人を押し付けられた看護師さんは、その担当アドバイザーから逃げ出すに決まっているのですから。

人材紹介会社のメリット/デメリット

メリット
・自分にあった求人を知ることができる
 看護師さんから、さまざまな希望を聞いてきました。「日勤常勤で、給与高いところが良い」「忙しいのは嫌だけど、スキルは身に着けたい」「非常勤スタートで、いずれは常勤が良い」。多くの方は希望があっても、それがどこで実現するのかは知りません。  一方で、紹介会社は過去の膨大なデータ・経験の中で、どういった転職先であれば、それを実現できるかを把握しています。「こんな働き方や希望は、ムリだ。。」と諦める前に、ベテランの転職アドバイザーに相談してみるのも良い方法だと思います。自慢ではないのですが、「あ、そんな希望通るんですね!」と言われたことが何度もありました。
・内部情報を知ることができる
 きちんとした人材紹介会社であれば、過去にサポートした看護師さんの入職後のフィードバックや、そこに勤務していた看護師さんの生の声をデータベースに登録しています。ですので、面談の場では聞きにくい「給与」「残業時間」といった情報も把握しているのです。  私の友人は、違う看護師人材紹介会社で働いていましたが、その会社はまったくそのような情報を管理していなかったそうです。このあたりは会社ごとに方針がまったく違うようなので、アドバイザーの人にざっくばらんに聞いてみるのも良いかもしれませんね。
・面接や退職交渉のアドバイスがもらえる
 これ、意外に重要!  「面接で聞きたいことが聞けなかった」「緊張で頭が真っ白になった」、素敵な看護師さんがこんな理由で、転職活動に失敗してしまうことも多くあります。面談や転職交渉の経験が豊富な看護師さんは、ほとんどいません。慣れないことは、やはりストレスがたまるものですし、失敗しがちです。  人材紹介会社の中には面接に同席しない会社もあるようですが、これには注意しましょう。個人的には面接に同席することで、内定確率が30%くらいアップすると思います。  面接だけでなく、入職のタイミングや現職への退職交渉の方法、持病をいつ伝えればいいのか、などなど悩みは尽きません。 悩んだらとりあえず、信頼できる転職アドバイザーに相談してみましょう。あなたが悩んだことは、違う看護師さんも悩んだこと。その知恵を転職アドバイザーは教えてくれるはずです。
デメリット
・良い情報しか教えてくれない可能性も・・・
 人材紹介会社は、入職してはじめて手数料を得ることができます。つまり、「転職してもらって、なんぼ」。そのせいで、紹介先の病院の良い情報しか話さないことがあります。みなさんご存知のとおり、どんな病院でも「良い点」「悪い点」どちらもあります。  たまに看護師さんから、「良い病院だとは思うのですが、悪い点てなにかありますか?」と聞かることがありましたが、これは非常に良い質問だと思います。「ないです!」と言われたら、その転職アドバイザーは怪しいと思ったほうが良いですね。笑
・押しの弱い人には向かない
 人材紹介会社も商売。オススメの病院を猛プッシュしてきます。看護師さんの中には、断りきれずに不本意な職場に入職してしまうケースも多いようです。人材紹介会社を上手に利用するためには、「自分の希望をはっきりさせる」「嫌なものは、嫌と断る」ことが必要。そうすれば、担当のアドバイザーも希望に近い求人を紹介してくれるはずです。
・条件が厳しい人には向かない
 これ、意外に重要!  人材紹介会社を経由して採用すると、病院・施設にはお金がかかります。つまり、「お金を払ってでも採用したい看護師」しか、人材紹介会社経由では面接をしません。  「転職回数が、異常に多い」「きわめて短い時短」「定年まであと少し」「既往歴がある」方は、病院・施設としても採用に慎重になります。ですので、こういった看護師さんはご自身で直接応募をされたほうが、門戸は広がると言えます。

人材紹介会社選びのポイント

1.看護師専門の人材紹介会社を選ぶ
 まずは、看護師専門の紹介会社を選ぶことが大前提です。そうでないと、求人数に限りがあり、さらにはアドバイザーの知識が乏しいといった基本的な問題が起こります。これはサイトを見て、「看護師以外の求人がのっていないか?」「看護師専門と、明記してあるか?」をチェックすればよいので簡単ですね。
2.会社の規模よりも、担当者との相性
 ぶっちゃけた話をしてしまえば、看護師の人材紹介会社は大手と中小にある求人に大きな差はありません。一部の病院は、ナース人材バンクのような大手企業が独占的に求人をにぎっているケースもありますが、ほとんどはどの会社も同じ求人を持っています。  規模よりも重要なのは、その担当者がきちんとあなたの希望・不安を理解しているかです。担当のアドバイザーは希望や退職理由をもとに、それにあった求人を探すのですが、そもそもの希望・退職理由をきちんと理解しないままに、「家から近い」「給与が高い」、はたまた「手数料が良い」といった理由だけで、求人を紹介することも多いようです。  「この人は信頼できる!」と思える担当者と出会えるかが、一番のポイントです。もし少し違うと感じた場合は、担当変更を申し出るのも一つの方法。多くの場合、ベテランの信用できるアドバイザーに変更してくれるはずです。
3.自己応募をススメてくれるか?
 自己応募とは、紹介会社ではなく看護師さんがダイレクトに病院・施設に連絡をして応募すること。紹介会社にとっては、お金にならないことなので、基本的にはやりたくないことです。だからこそ重要なポイントなのです。  紹介会社がすべての求人を把握しているわけではありません。そして、紹介会社を絶対に利用しない病院・施設があるのも事実。系列に看護学部があり、大量に新卒を採用する大学病院や公立病院、または聖路加国際病院や虎の門病院ように人気のある病院はそうした傾向が強いようです。  「聖路加国際病院の求人はありますか?」そう聞いた時に、「うちにはないけど、直接の応募なら受け付けていますよ。」そう答える紹介会社は良い会社。「あそこは募集ないからあきらめた方が良いですよ。」というのは、悪い紹介会社。

紹介会社も良い会社、良い担当者ばかりではないので、注意してくださいね。

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